フランス語人材のキャリアパス~第三回 N.T. さん~(後編)

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フランス語人材のキャリアパス!
N.T.さんの後編記事の公開となります。

今回は、「N.Tさんの現在のお仕事で求められる、フランス語以外の能力」と「N.T.さんからフランコフォンの皆さんへのメッセージ」をご紹介します。

ちなみに、前編の記事はこちら

4. 現在のお仕事で求められる、フランス語以外の能力

フランス政府系のお仕事をされていらっしゃるということもあり、当然同僚にはフランス人も多く、資料や会議もフランス語であることも多いため、フランス語能力は現在のN.T.さんのお仕事には必須です。

フランス語以外の能力としては、ネットワーク会員の方々を増やすため、並びに留学生ネットワークの会員の方々に充実したサービスを提供するために、SNS上やリアルの場でイベントを企画する必要があることから、イベント企画力や運営・実行力が必要。企画したイベントをSNSやWeb上で広報する必要もあるため、広報の知識やWebサイト運営の知識も求められます。

フランス留学より帰国された方々を在日フランス企業とマッチングさせる機会も提供していることから、在日フランス商工会議所( https://www.ccifj.or.jp/ja.html )と共同でセミナーを実施することもあります。その際は、お勤め先内では勿論、商工会議所のパートナーの方々と折衝し、スケジュールや意見を調整する能力も必要となります。

こうやって見てみると、フランス語能力だけでなく、実務に必要な能力も求められることがわかりますね。

後述しますが、フランスの企業は即戦力を求める傾向があり、実務経験や能力をとても重要視しています。従って、フランス語を勉強すると同時に、現在皆さんが従事されていらっしゃるお仕事で出された成果や、仕事を通じて培われた実務経験は、「フランス企業」及び「フランス語を使う仕事」というチャンスが舞い込んで来た時に、極めて役に立ちます。

「大好きなフランス語を使えない仕事になんて、あんまりモチベーションがわかないな…」というお気持ちも、とてもよく分かります。何を隠そう、僕がそうでしたから。でも、あまり良い言い方ではないですが「履歴書を飾る」という意味合いも込めて、腐らず一生懸命に現在のお仕事に取組み、経験をつんで、能力を上げると共に成果を出して下さい。それが結果として、「大好きなフランス語を使える仕事」への近道となるはずです。

5. フランコフォンの皆さんへのメッセージ

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N.T.さんから皆さんに、3つのメッセージを頂きました。

一つ目のメッセージは、「在日フランス商工会議所のパートナー企業とのやり取りを通じて分かったことですが、彼らは即戦力を求めて採用活動を行っているので、新卒あるいは実務経験無しでフランス系の企業に就職をすることは難しいかも知れません。もしフランス系の企業への就職も視野に入れられているなら、転職も視野に入れて、長いスパンで考えた方が良いかも知れません」というお言葉。

日本は新卒一括採用で、多くの研修やOJTを通じて時間をかけて手厚く社員を育てていくという傾向があります。しかしながら、フランス企業の場合は実務経験の有無がとても重要視されます。ですから、フランスの大学においては、無給であれ有給であれ、企業や行政機関等でインターンシップを試みる学生さんが非常に多いです。
※フランスのビジネススクールや国立・私立大学の経済系の学部においては、インターンシップがカリキュラムに含まれていたり、カリキュラムに含まれていなくても、単位として認定されるケースがほとんどです。

N.T.さんの上記のメッセージは、厳しい現実のようにも感じますが、普段から在日フランス商工会議所のパートナー企業の方々とやり取りをしているN.T.さんだからこそ得られた、非常に貴重な情報だと思います。それを我々に惜しみなく開示して下さり、本当に有難い限りです。

2つめのメッセージは、『仮にこれまでフランス語を使う仕事に就いて居なかったとしても、何かの業務に長年携わってきた人には、その分野における実務経験と能力があります。それは、「フランス語を使う仕事に転職したい」と思った時に、本当に役に立ちます。フランス語を仕事で使いたいと思っている方は、「フランス語を使える仕事」にのみ価値を見出してしまうかも知れませんが、そんなことはありません。今従事されていらっしゃるお仕事での経験・スキルの積み重ねこそが、将来の皆さんを輝かせる糧となります。現在のお仕事に誇りを持って、「自分は夢に向かって真っ直ぐに進んでいるんだ!」と胸を張って頑張って下さい』という熱いエールです。

日本においても、転職には即戦力が求められます。そして新しい職場ですぐに活躍できるかどうかは、ご本人の生まれ持った能力は勿論ですが、その業界における(あるいは業界で活かせる)経験やスキルが大切になることは言うまでもありません。

僕は転職前も現職も営業職に就いており、前職は飛び込み営業中心のバリバリの国内営業、現在はメール重視の国際営業に変わっていますが、営業戦略の立て方や、提案を押タイミングと引くタイミング、そもそものベースとなる営業マインド(商品を売ろうとするのではなく、相手の役に立つ方法を考え、実行する)に至るまで、前職の経験は大いに活きています。前職でも腐らずに一生懸命やってきたことが、今の仕事につながっているのは間違いありません。

最後のメッセージは、「今の職場の日本人やフランス人の同僚・上司もそうですし、最初に就職した画廊を辞めてフランスに長期で留学をした私もそうですが、世の中に本当に色々な人がいます。まさに、十人十色です。何か正解で、何が不正解かなんて、やってみなければ分かりません。自分の人生を信じて、好きなことに目一杯打ち込んで、後悔をしないようにしてください」という、フランスへの想いを貫いたN.T.さんらしいメッセージを頂きました。

N.T.さんの仰るとおり、何が正解なんて、本当に分かりません。ただ、「本当はフランス語を使う仕事以外はしたくないけど、あんまりフランスに拘りすぎると、就職出来ないかも知れない」と、最初の就活の時に自分に嘘をついて守りに入った僕は、大いに失敗をしました。その失敗を活かして、「今後は絶対にフランス語を使える仕事に就く!」と固い決心をして臨んだところ、人生が好転し、今の仕事に出会え、とても充実した生活を送れています。

だから、僕もN.T.さんのメッセージには大いに賛成です。
ご自身の人生を信じて、好きなことに目一杯打ち込んでいって下さい!

「フランス語人材のキャリアパス」は今後も続いて参ります。
楽しみにしていて下さいね!

À très bientôt
Kei

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