フランス語人材のキャリアパス~第5回 村田龍介さん~(後編)

フランス語を使って仕事をしている方へのインタビュー企画!
フランス語が求められる業務全般を請け負うフリーランスとしてご活躍されている村田龍介(むらたりゅうすけ)さんへのインタビュー後編となります。

今回は、村田さんのフランス語の学習方法と村田さんからフランコフォンの皆さんへのメッセージをご紹介致します。

前回の記事はこちら

3. 村田さんのフランス語の勉強方法~今に生きるéchange~

フランス語通訳案内士一つとっても、日本の観光地だけでなく、日本の歴史、社会の仕組み、仕事感、食事の作法等、本当に様々なことをフランス語で説明する必要があるなど、相当高いフランス語能力が求められます。しかし、実は村田さんは長期でフランスに留学した経験は無く、最長でも2ヶ月間の短期語学留学(パリ)のみで、ここまで高いレベルに辿り着かれました。一体どんな風にフランス語を勉強されていたのか、詳しくお話しを伺いましたので、シェアさせて頂きます。

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フランス語通訳案内士としてフランス人のお客様に竹林の小径(嵐山)を案内する村田さん

①Télématinをディクテーション
大学での授業に加え、村田さんは自主的にFrance 2 のニュース番組であるTélématinを見て、ひたすらディクテーションをすることで、フランス語のリスニング力と理解力、ライティング力を高められました。

②ペンパルとのコミュニケーション
Skypeやメッセンジャーでペンパルを探し、基本的にはチャットでやり取りをされていました。チャットだと履歴が残るので、ラジオやテレビのように「聞き取れない」ということがありません。気になった、あるいは分からなかった表現や単語は、チャット後に自分で作っていた表現集や単語帳に意味を調べて追加し、覚えるようにしていたそうです。

③Échange
当初は日本語を学びたいフランス人に、村田さんが日本語を教え、代わりにフランス語を教えてもらう予定だったのですが、最初のéchange相手からは、「フランス語で日本の文化を説明して欲しい」という要望を受けました。というわけで、「フランス語で日本文化・社会を教える代わりにフランス語を教えてもらう」というéchangeのようなéchangeではない形になってしまいましたが、これが村田さんのフランス語人生にとって欠かすことのできない貴重な機会になったそうです。


『「日本の公道にはなぜゴミ箱がほとんどないのか?」、「なぜ日本の電車は時間通りに来るのか?」、「神社の鳥居はなぜ赤いのか?」など、日本人にとって当たり前になっていることの理由を調べ、それをフランス語で説明するという作業は、正直かなり大変でした。でも、それがとてもレベルアップにつながったと思います。その時調べたことや説明したことは、今のガイドの仕事にも活きていますね』と村田さんは話してくれました。

上記の取組を見ていると、村田さんも、これまでインタビューで見てきた方達のように、アウトプットに力を入れられて来たことが分かります。アウトプットを如何に増やせるかが、フランス語上達の鍵を握っているかも知れませんね。

ちなみに、最後にご紹介したéchange 相手を見つける方法がすごくユニークでした。なんと、関西日仏学館(現、アンスティチュ・フランセ関西京都)と京大のエントランスで、ひたすらフランス人っぽい外国人に声をかけることでéchange相手を探したそうです。「当時は今ほどSNSも流行っていなかったので、échange相手を探す方法があまり思いつかなかったんです。まぁ思い当たる実行可能な方法はこれしかないなと。じゃあ、もうこれ以上考えるのは面倒だから、とりあえずやろう!という形で、勢いで始めました」と、村田さん。なんというか、すごい行動力ですよね。

4. フランコフォンの皆さんに一言~行動、そして継続を~

「フランス語を使うチャンスがある仕事は確かにあまり多くはありません。とは言っても、関われる余地は十分にありますし、そこに行き着くアプローチも様々です。自身の経験から言えることは、とにかく泥臭く行動し、それを継続することが大切だと思います。日仏文化協会のフランス語求人(https://www.ccfj.com/quoi/index.htm)を定期的にチェックする。フランスに関するSNS上のコミュニティで情報交換し続ける。良いなと思った会社があれば、たとえ求人をしていなくても、一度コンタクトしてみる。場合によっては、自分の履歴書を送ってみる。とにかく、色々なところに種を蒔くんです。芽が出るのはいつになるか分からないし、とても時間がかかるかもしれない。そもそも、芽が出ないこともあるかも知れません。でも、諦めずに種を蒔き続けて下さい。そうすれば、いずれ必ず花が咲きますよ!」

とにかく行動することの大切さを説く村田さん。これまで自らアクションを起こすことによって様々なチャンスを掴んで来たからでしょう。声はとても力強く、表情は自信に溢れている印象を覚えました。

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タヒチをPRするイベントにフランス語通訳として参加する村田さん(写真右端の男性)

村田さんはサロン・ド・ショコラの通訳も務められたことがあるのですが、これもまさに行動の賜物。最初は会場での皿洗いのアルバイトとしてお仕事をされており、会場で通訳をされていらっしゃる方に思い切って「どうやって今回の通訳のお仕事を見つけられたんですか?」と尋ねたところ、「あなたは既にフランス語がかなり出来るようだし、是非とも次回から通訳として来て下さい」と、その通訳の方からなんとスカウトされたのでした。実はその通訳の方は、村田さんがお皿を洗いながら、フランスからやってきたショコラティエとフランス語で流暢にお話をしているところを見ていたようです。ひょっとしたらそれだけで終わってしまっていたかも知れませんが、村田さんは通訳の方に思い切って話しかけてみることで、仕事の機会を得ることに成功しました。積極的な行動が功を奏した素晴らしいエピソードです。

「フランス語人材のキャリアパス」は今後も続いて参ります。
楽しみにしていて下さいね!

À très bientôt
Kei

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