フランス語人材のキャリアパス~第6回 Mさん~(前編)

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Bonjour !
C’est Kei !

フランス語を使って仕事をしている方にインタビューをして、現在の仕事を見つけたきっかけやフランス語の勉強方について聞いちゃおうという本企画。

第6回目となる今回は、日本の美術品を所蔵する博物館に勤務するMさんです。

Mさんは僕の友人兼昔の同僚。インバウンド専門の旅行会社で、共に日本とフランスの友好の架け橋となるべく、日々奮闘をしていました。

今回は本企画の主旨に賛同し、快くインタビューに応じてくれました。

1. Mさんのお仕事

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Mさんは学芸員の資格をお持ちであり、現在は日本の美術品を所蔵する博物館に勤務されています。専門の美術史の知識とフランス語能力を活かして、主に以下の業務でフランス語圏の方々と関わっています。

・フランス語圏の美術館関係者が来日した際のアテンド
・在日フランス人学校に通う高校生と日本の高校生の交流プログラムの実施
・外国人の来館者を対象とした日本文化に関するワークショップの企画・実施

「日本人として、日本の文化や美術をフランスや世界に向けて発信したい」という想いを持って日々お仕事に打ち込むMさん。上記の想いを持つに至ったきっかけは、フランス留学での出来事が深く関わっていました。その想いの原点に触れるべく、次の章でMさんの学生時代を見てみましょう。

2. 美術史・フランス語との出会い~大学入学からフランス留学まで~

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Mさんは、当初は「教師になりたい」という想いから、筑波大学に入学。同大学は学際的な雰囲気があったことから、教職課程に必要な授業は取りつつ、興味の赴くままに様々な授業を受けられます。

今のお仕事にもつながっているフランス語は、大学入学時に第二外国語として選択しました。フランスという国への漠然とした憧れと、「フランス語は第二公用語である」という実用的な理由が決め手だったそうです。

しかし、学んでいくうちに段々と面白くなっていっただけでなく、後述の美術史においても非常に重要な役割を占めたため、次第にフランス語は、Mさんにとって切っても切り離せない言葉となっていきました。

Mさんにとって、もう一つの重要な要素は美術史です。実は美術史の面白さに気がついたのは大学4年生の時。「本当に勉強したいと思ったことにやっと出会えたのに、その時点ではもう4年生で残された時間も少なくて」と、少し切なそうにお話ししてくれたMさん。卒業後にとある日本の企業に就職しますが、その時点で既に、「ここでしばらく働いてお金を貯めて、いつかフランスにもう一度勉強しに行こう!」と考えていたそうです。

最初の企業に勤めて約3年、ある程度お金もたまり、いよいよフランス留学のために退職。留学先はパリでしたが、最初の1ヶ月間は語学力を高めるため、知り合いが紹介してくれたトゥール近くの小さい村のご家庭でホームステイを経験しました。その後はパリに移動し、パリ・カトリック大学付属語学学校(https://fra-ryugaku.com/lang/ilcf%E3%80%80institut-de-paris-catholique/)にて2年間みっちりとフランス語を学びDALF C1を取得。こちらの学校では一般的なフランス語だけでなく、ビジネスフランス語やフランス文化・宗教などの専門的な内容も学ぶことができ、その中に美術史もあったため、Mさんは美術史の勉強もされました。中でも、ルーブル美術館の作品の前に立ち、通りかかったお客さんに解説をするという授業の経験は、現在まで大きな影響を与えているそうです。

※余談ですが、Mさんはこちらの学校を選ぶにあたって、現在のCampus France(https://www.japon.campusfrance.org/ja)の前身となる機関でアドバイスを受けられました。

語学学校のプログラム修了後は、本格的に美術史を学ぶためパリ第1大学(パンテオン・ソルボンヌ)に入学。日本で取得したいくつかの単位が認められ、最終年次である3年次からの編入となりました。Mさんのケースのように、日本の大学と全く同じ分野の専攻でなくとも、編入や進学ができることがあるそうです。このような単位互換がどこまで認められるかは大学や専攻によって異なるため、複数の大学に出願してみるのもよいかもしれません。

学士号取得後、Mさんは、そのまま大学院生としてパリ第1大学に進学。続く2年次はパリ第4大学(ソルボンヌ)にて、念願の美術史の研究に打ち込みました。

※フランスの大学では、編入・転入が当たり前のように行われており、Mさんのように3年次編入をしたり、途中で所属大学を変えることは決して珍しいことではありません。

前編は以上となります。

後編では、フランス留学終盤におけるMさんの心境の変化と帰国後のキャリア、そしてフランコフォンの皆さんへのメッセージを紹介させていただます。公開日は10月31日です。

楽しみにしていてくださいね!

À très bientôt,
Kei



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