フランス語の仕事紹介~管理人の仕事(インバウンド専門旅行会社)の具体的な業務内容~

こんにちは!
フランスまとめサイト管理人の伊藤圭(@Kei_japonais)です。

僕はインバウンド専門の旅行会社で団体旅行の営業を担当しているのですが、良く考えたら僕の仕事の詳細をまだ皆さんに紹介していなかったことに気が付きました…。

僕の仕事の詳細を知ることで、僕の業界では「どんな場面でどんな風にフランス語を使うのか」について、皆さんの参考にもなると思います。

というわけで、

管理人の仕事である、インバウンド専門旅行会社における団体旅行海外営業担当の仕事についてお話します。

初めての方向けに自己紹介。

  1. 東京生まれ東京育ち、仕事の都合で現在関西在住の36才。
  2. 大学生の頃にパリへの交換留学を経験(約1年間)。
  3. 2013年11月にインバウンド専門の旅行会社(大手旅行会社のグループ会社・取引先はほぼ全世界)に転職で入社。
  4. 海外営業部のヨーロッパを担当する課に所属し、7年以上、日々フランス語と英語を使って仕事をしている。
  5. DELF B2(フランス語)・ TOEIC 825(英語)
  6. 総合旅行業務取扱管理者(国家資格)所持。
  7. 東京オリンピック2020フランス空手代表チーム新潟市事前合宿にリエゾンとして帯同
  8. アンサンブルアンフランセ公認インフルセンサー
  9. 「フランス語の仕事に就きたい」という人を応援するフランス語キャリアアドバイザー

1.インバウンドの意味と旅行形態

1-1. インバウンドって何?

インバウンドというのは、「外国人による国内旅行」のことを指す、旅行業界の専門用語です。
英語の形容詞である inbound が元の言語となっており、この inbound は、「入ってくる」・「到着する」という意味を持っています。

この対になる言葉が、アウトバウンド(outbound)です。
アウトバウンドというのは、「自国民による海外旅行」のことを指す、旅行業界の専門用語となります。

つまり、日本でインバウンドといった場合は、

日本に観光にやってくる外国人を顧客とする商売

と、認識してもらえれば結構です。

管理人
管理人

ちなみに、日本で「アウトバウンド」と言ったら、「日本人による海外旅行」のことを指します。

1-2. 旅行形態:団体旅行と個人旅行があります

インバウンドの旅行形態は大きく分けて二つあります。

  1. 団体旅行
  2. 個人旅行

これは文字通り、団体で日本に旅行に来るか、個人で日本に旅行に来るかの違いです。

ちなみに、「何人以上は団体で、何人未満は個人なの?」というのは、実は会社の規定によって異なります。

基本的に、鉄道は8名から団体扱いとなり、団体料金が適用されます。
また、ホテルの場合は15名から団体扱いとし、団体料金を適用するところが多いです。

管理人
管理人

ちなみに管理人の会社は、8名以上での旅行を「団体」と定義しています。

2. 海外営業として日本国内の旅行の企画・提案・手配・実施を担当

管理人は海外営業(法人)を担っています。
担当旅行形態は、団体旅行です。

お客さんは日本行きの旅行を取り扱っているヨーロッパの旅行会社で、主にフランスとオランダの旅行会社を担当しています。

やり取りは基本的にはE-mailです。
文章だけではややこしかったり、緊急の時は電話でやり取りをしたりします。

僕の仕事を大きく分けると、以下の4つになります。

  1. 旅行の企画
  2. 旅行の提案
  3. 旅行の手配
  4. 旅行の実施
    ※ちなみに、この全ての行程でフランス語と英語を使っています

一つ一つ細かく紹介します。

2-1. 旅行の企画

最初に「旅行の企画」についてご紹介します。

僕のお客さんは「日本への旅行を取り扱っているヨーロッパの旅行会社」です。
彼らは、日本への旅行商品を企画して、それを現地の消費者に販売し、お金を得ています。

ただ、彼らが日本への旅行を企画しているといっても、必ずしも日本についてとても詳しいわけではありません。
寧ろ、知らないことの方がほとんどです。

なので、ここで僕の出番!

「日本の旅行を企画したいのだけど、日本のこと良くわかんないから、ちょっと圭助けてよ!」という旅行会社に対して、彼らの要望を聞き、代わりに旅行計画を提案してあげるのが「旅行の企画」です。

具体的には、例えばフランスの旅行会社から以下の連絡が来たります。

Bonjour Kei,

Comment vas-tu ?
J’espère que tu vas très bien.

Est-ce que tu peux me proposer un itinéraire et une cotation selon les informations suivantes, S.T.P?

Date: pas encore confirmé
Nuits: 7 nuits
Avion: pas encore confirmé(probablement Air France)
Arrivée: l’aéroport international du Kansai
Depart: l’aéroport du Narita
Repas: pension complète***
Ville: je voudrais mettre la ville d’Osaka, Kyoto, Hakone et Tokyo
Numbre de participant: 30 personnes

Merci d’avance!

Bien à toi,
Elisa
*** pension complète というには、「朝・昼・晩の3食の食事を含めて欲しい」という意味です。


そして、僕はこの依頼を受けて、Elisaさん(仮名)の意向に沿いながら、そして足りない部分は想像しながら、日本の旅程とその旅程の見積もりを作成して、Elisaさんに提案します。

2-2. 旅行の提案

次に旅行の提案です。
上で少し触れた通り、僕はElisaさんから頂いたメールに基づきながら、「大阪・京都・箱根・東京が観光地として含まれた7泊8日の旅程と見積もり」を作成して、Elisaさんに提案をします。

例えば、本当に一例ですが、Microsoft wordで以下のような旅程を作成します。

DateHeureProgrammeHôtel
Jour18:35?
9:35
9:35
10:30
12:30
13:30
15:00
16:30
19:00
21:00
Arrivée à l’Aéroport international du Kansai
Accueil par votre guide francophone
Depart pour la ville d’Osaka en auto-car privé
-Visite du chateau d’Osaka
-Ballade dans le quartier Dotonbori
Déjeuner dans un restaurant local
-Visite d’observatoire d’Umeda Sky Building
Arrivée à l’hôtel
Dîner dans un restaurant local(à pied)
Retour à l’hôtel (à pied)
〇〇 Hôtel
(Osaka)
Jour29:00
11:00
12:00
13:30
15:00
16:30
18:00
19:00
21:00
Depart pour la ville de Kyoto en auto-car privé
-Visite du temple Kinkakuji
-Visite du temple Ryoanji
Déjeuner dans un restaurant local
-Visite du chateau Nijo-jo
-Balade dans le marche de Nishiki-Ichiba
-Balade dans le quartier de Gion
Arrivée à l’hôtel
Dîner dans un restaurant local(à pied)
Retour à l’hôtel (à pied)
〇〇 Hôtel
(Kyoto)
Jour3
Jour4

この旅程の作成が終わったら、今度は旅程に基づいた見積もりを作成します。

見積もりには基本的に以下のことを記載します。

一般的な見積もりの内容

  1. ホテル代金
  2. バス代金
  3. 食事代金
  4. ガイド代金
  5. 拝観料
  6. その他(お土産などの特殊手配)
  7. 管理人の会社の手数料
  8. 合計金額
    ※フランスと日本間の往復の航空券は、基本的にフランスの旅行会社が手配します。

旅程と見積もりの作成が完了したら、Elisaさんにメールで提案します。

Bonjour Elisa,

Merci pour ta nouvelle demande!
Je vais très bien comme d’habitude.
Et toi ? J’espère que tu vas bien.

Selon ta demande, j’ai fais le programme et la cotation.
Comme je me permets de te les faire parvenir, merci de trouver les pièces jointes.

Si tu as des questions, n’hésite pas!

Très bonne journee,
Kei

ここで、この旅程と見積もりがElisaさんに採用されたら、次は手配に移ります。
変更を依頼されたら、Elisaさんの変更依頼に基づいて変更を行い、再度提案します。

2-3. 旅行の手配

次の旅行の手配です。
無事に航空機の手配が完了し、具体的な日程も決定したのち、僕が提案した旅程と見積もりがElisaさんによって採用されたと仮定します。

その場合は、次は旅程に基づいて必要なサービスの手配を行います。

基本的に手配するものは、見積もりに記載されている通りのものとなります。

一般的な手配内容

  1. ホテル
  2. バス
  3. 食事(レストラン等)
  4. ガイド(フランス語通訳案内士)
  5. 拝観料(拝観チケットや体験の予約)
  6. その他(お土産などの特殊手配

サービスの手配の仕方は会社によって異なります。

僕の会社は、基本的に営業とは別に手配を専門に担当している部署があるので、「手配依頼書」という社内資料を作成し、手配担当部署に提出。
彼らに代わりに手配をしてもらいます。

管理人
管理人

緊急依頼で、手配依頼書を作成する時間がなかったりするときは、営業担当が手配をすることもあります。

手配が完了したら、Elisaさんにメールで報告をします。

2-4. 旅行の実施

いよいよ、お客さんの来日です。

管理人
管理人

ここでいう「お客さん」とは、Elisaさんの企画した旅行商品を購入して、日本に力にやってきたフランス人観光客のことを指します。
※僕からしてみれば、正確には「お客さん(Elisaさん)のお客さん」です。

事前にElisaさんから最終参加人数とお客さんのネームリストをもらい、それぞれ必要情報を、ホテルやバス会社、ガイドさんやレストランに提出し、最終調整を行います。

お客さんの来日後は、基本的に僕らはオフィスで手配調整等を行い、現場対応はフランス語ガイドさんにお任せをします。
※ガイドさんとは、業務委託契約を締結します。

何事もなく帰国日を迎えることができれば、無事に旅行は終了。
万が一トラブル(交通事故や病人の発生等)が発生し、ガイドさん一人では現場対応ができなくなってしまった場合は、僕も現場に急行し、必要なトラブル対応を行います。

管理人
管理人

無事に旅行が終了した場合も、トラブルがあった場合も、Elisaさんにきちんと報告をします。

具体的な業務内容はこんな感じです!
これらの業務を同時並行して行ったり、ひたすら繰り返すことで、一年が過ぎていきます。

※全ての場面でフランス語を使いますが、もっともよく使うのは「旅行の企画」と「旅行の提案」の時ですね。

まとめ:基本はメール、時々電話と対面でフランス語を使う

今回はこんなお話をしました。

  1. インバウンドというのは、「日本に旅行に来る外国人観光客」を相手として商売をすること。
  2. インバウンドには、団体旅行と個人旅行がある。
  3. 管理人は団体旅行を扱う海外営業担当者であり、具体的な業務内容は以下の4つである。
    ・旅行の企画
    旅行の提案
    旅行の手配
    旅行の実施
  4. 基本的にはメール、時々電話と対面でフランス語を使っている。

ちなみに、海外営業担当者なので、新規顧客獲得(今取引のないフランスの旅行会社相手に営業をかける)や既存顧客に新しい企画を提案するため、毎年最低でも1回はフランスに出張に行っていました。
その時は、当然のことながらフランス語を毎日対面で使用します

海外出張は、当然遊びではなく、結果も出さなければならないので、プレッシャーもかかります。
でも、年に1回はパリやマルセイユなどフランスの主要都市に行くことができるのは、非常に魅力的です。

毎日フランス語も使えるし、仕事を通じて「フランスと日本の友好のかけ橋」になることができるこの仕事は、僕にとって誇りでもあります。

願わくば、一日も早く新型コロナウイルスが収束し、インバウンド需要が本格的に回復して欲しいです。

À très bientôt
Kei

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