こんにちは、みのりです。
パンデミックが始まって二年半ほど経ち、おうち時間が増えたことで何か新しいことを始めた人も多いのではないでしょうか。
私の場合、新しく始めてルーティンとなったのは「パン作り」です。
以前、フランスの食についての記事の中で「オーストラリアのバターを食べて味が無さすぎて衝撃を受けた」と書きました。
パンも個人的にはあまり好きな味ではなく、好みのものに出会うまでに結構いろんなお店を転々と巡りました。
家族の四分の三がフランス人の我が家では、パンもお米同様の主食です。
「ここのクオリティは落としたくない…!」と、遠出して美味しいと噂のパン屋さんへ買いに行ったりしていました。
しかし、引っ越ししてから四ヶ月でロックダウン開始。
結局262日間も続きました…。
外出理由が緩和されても移動距離制限が残っている時期もあったりしてなかなか自由に動けません。
そこで「手に入らないなら作ってしまおう!」と、家でパンを焼くようになりました。
今回は、その中でも比較的安定して作れるようになったカンパーニュの作り方を、写真付きでご紹介したいと思います。
フランス人夫からも毎回「美味しい!」と言ってもらえています。
本題に入る前に、最初に自己紹介をさせて下さい。
1. 今回参考にしたレシピ動画の紹介
パン作りを開始した本当に最初の頃。
「よぉし!パンを作るぞ!」と意気込んでみたものの、実は私はパン作りについての知識はゼロだったんです。
というわけで、YouTubeの動画を参考にして作り始めました。
色々見たり読んだりしましたが、カンパーニュを作るにあたって参考にしている動画はこの三つです。
良かったらパン作りのイメージをつかむためにも、最初の動画は少し短め(6分26秒)なので、見てもらえたら嬉しいです。
ちなみに、全部フランス語か英語ですけど、パン作りの行程はこの後で細かく説明するので、とりあえず「今、何をやっているのか」ということがザックリ分かれば良いかなーって思います。
2. まずはパン作りに必須の「パン種」(酵母)を作る!
まずパン作りに必須なのは「パン種(だね)」!
「パン種」とは、「パンを作る時に小麦粉を発行させるために使う酵母(いわゆるイースト菌)」のことを指します。
正直カンパーニュはドライイーストのみでも作れますが、味の美味しさでいえば天然酵母を使用した「パン種」の方がずっと美味しい!
というわけで、まずは「パン種」作りから始めましょう!
「パン種」は、フランスでは「ルヴァン(levain)」と呼ばれ、小麦粉と水のみで作るのが基本です。
が、こちら結構作るのが難しく…夫も私も失敗した結果、初心者向けの「ヨーグルト酵母」をいつも作るようになりました。
ちなみに、この「ヨーグルト酵母」はこの動画を参考にして作っています!
材料
- ヨーグルト 30g
- 強力粉 30g
- 水 30g
- はちみつ 3g
- 強力粉 30g
作り方はとっても簡単で、煮沸消毒した瓶に強力粉以外の材料を全て入れてかき混ぜ、軽く蓋を閉めて部屋の暖かい場所に放置しておくだけ。
一日に1,2回かき混ぜます。
ちなみに夜は気温が下がってくるので、オーブンの中に熱湯を張った小鍋と酵母を入れておきます。
小麦粉と水だと発酵するまでに時間がかかるのですが、ヨーグルトがもともと発酵食品なのでこちらは簡単に発酵します。
暖かい時期であれば、3日で完成させることができますよ!
今回の記事にために作った酵母の材料。
なんと、私はちみつ入れを忘れました…(笑)
全部混ぜて仕込み完了です!
放置一日目~。
少しだけ気泡が見えますね。
放置3日目!
ここまでくると十分気泡が確認でき、香りも良いです。
酵母液ができたことを確認したら、これをパン作りに使いやすい「粉:液体=1:1」になるように強力粉を30g混ぜます。
粉を混ぜた後。
なんか、「もった~り」しています。
混ぜ終わったら中身の高さで輪ゴムを留めて、どれくらいふくらんだかわかるようにしておきましょう。
倍の高さまで膨らめばOKです!
暖かい場所に3,4時間ほど置いておきました。
完成です!
これを「パンの元種」と呼びます。
「元種」を冷蔵庫で8時間ほど寝かせたら、いよいよパン作りに使えるようになります。
3. パン種が出来たらいよいよパン作りへ!
「元種」が完成したら、いよいよパンを作っていきます!
ちなみに、私がいつもパンを作る時のレシピはこちら!
材料
- 強力粉 350g
- ライ麦粉 50g
- 塩 8g
- 水 320g
- パン種(天然酵母) 80g
通常工程はこんな感じです~!
通常行程
- 寝かせてあった元種を冷蔵庫から出し、室温に戻しておく
- 材料を混ぜる
- こねる
- 一次発酵(室温で1時間)
- ガス抜き
- ベンチタイム
- 成形
- 二次発酵(30℃で1時間~1時間半)
- 焼成(240℃で22分→蓋を取って15分)
基本的にはこの手順。
家に長時間いる時はこれでよかったです。
ただ、ロックダウンも終わって国境も開き、メルボルンは完全に日常を取り戻しているので、今では子供の送り迎えやプレイデート、仕事、買い物などで毎日家を空ける機会があります。
「それでもパン作りは続けたい!」
ということで忙しい日には以下の「放置バージョン」で作ってます。
放置バージョン
- 寝かせてあった元種を冷蔵庫から出し、室温に戻しておく
- 材料を混ぜる
- こねる
- 一次発酵(室温で1時間)
- ガス抜き
- ベンチタイム
- 成形
- 二次発酵(野菜室で8時間~24時間)
- 生地を部屋に出して復温(15℃くらい)
- 焼成(240℃22分→蓋を取って15分)
「オーバーナイト法」という冷蔵庫で寝かせる方法があり、本当だったら一次発酵の後のタイミングで寝かせて二次発酵は成型後に別に行います。
でも個人的には二次発酵の見極めが一番面倒だし、「あとは焼くだけ」の状態で置いておきたい!と思って勝手にこんなことをやってますが、大丈夫です。
ちゃんと焼けます(笑)
本当は塩と小麦粉は酵母を入れる前に混ぜておきます。
ここに水を入れ、こねていきます
こね終わり、一次発酵も終了しました。
作業台に粉を振り、生地を出して軽くガス抜きをしたところです。
掌の分厚いところを使ってやさしく生地を押します。
生地の加水率が高いので成形は難しいです。
全然上達しません…(涙)
真ん中から生地を持ち上げ、下に垂れた生地を内側に折り込み三つ折りにします。
90度に回転させ、また三つ折り、を何度か繰り返します。
ひっくり返してとじ目をしっかり閉じます。
生地の表面がしっかりと張るようにします。
打ち粉が多すぎるとなかなか閉じないのですが、少なすぎるとそもそも成形が上手くいかず、難しいところです。
バヌトン(発酵かご)に粉を振ります。
ここで粉をケチると生地がはがれないのでがっつり使います。
バヌトンはボウルに布巾を敷いて代用することが可能です。
これくらいたっぷりと!
バヌトンに入れた生地にもしっかり粉をふっておきます。
今回は放置バージョンなので、乾燥してしまうぬれ布巾ではなくラップを輪ゴムで留めてバヌトンごと野菜室へ!
12時間後にやっと取り出せました。
いい感じです。
しばらく室内に置いておいて、生地の温度を上げておきます。
この間にオーブンを240℃に予熱しておきます。
ひっくり返しました。
「表面の粉多いかな?」と思ったら、ブラシで少しはらったりしてます。
我が家はストウブ鍋で焼いているのでストウブもオーブンと一緒に予熱しておきます(底にオーブンシートを敷いてます)。
もちろん、天板に乗せるだけで焼いてもOKです!
このあと、クープナイフで切れ込みを入れておきます。
十字にカットするのが苦手なので、丸型だけど縦に一本しか入れません(笑)
「蓋をして22分」、「蓋を外して15分」を目安に、様子を見ながら焼いていきます。
最近始めた素人が適当に作っても、なんとかここまでできるようになりました~。
みなさんも、是非お家でフランスを感じられるカンパーニュを作ってみてください!
それではまた次回!
みのり
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