こんにちは!
フランスまとめサイト管理人の伊藤です。
先日、「NHKラジオフランス語講座」の歴史について記事を書きました。
この記事を書いている時にふと思ったんですよね。
そういえば、日本で最初に仏文科が出来た大学ってどこなんだろう?
僕結構、「物事の始まり」を知るのが好きなんです。
というわけで、今回は「日本で最初に仏文科を設立した大学」についてご紹介をさせて頂きます。
本題に入る前に、初めの人向けに自己紹介。
1. 日本で最初の大学ってどこ?
まず、「日本で最初に仏文科を設けた大学」について触れる前に、「日本で最初の大学はどこなのか?」について確認をしてみましょう。
皆さんは日本で最初の大学って、どこだと思いますか?
答えはそう!
東京大学です!
東京開成学校と東京医学校が合併し、1877年に法学・理学・文学の3学部と医学部および予備門(第一高等学校の前進)で構成される東京大学が設立されました。
この東京大学が、日本で一番最初の大学となっています。
ちなみに、第一高等学校は、現在の「東京大学教養学部、千葉大学医学部、千葉大学薬学部」の前進となった学校です。
2. 日本で最初に仏文科を設けた大学
いよいよ、今回の記事の本題に入ります。
日本で最初に仏文科を設けた大学はどこか?
スバリ!
東京大学です!
「まぁそりゃそうでしょうよ。だって、一番古い大学なんだからさ」ってゆー皆さんの反応が目に浮かびます(笑)
東京大学に仏文科が設立されたのは1889年。
既に東京大学設立から12年の時が経っていました。
ちなみに、当時の東京大学は「帝國大學」と呼ばれていたそうです。
「帝國大學」という呼び方に代わっているところを見ると、日本で最初の仏文科は、日本で「帝国主義」の機運が高まっている時に設立されたのかもしれませんね。
3. 日本で最初の日本人フランス文学講師
こちらの記事の締めくくりとして、日本人で最初のフランス文学講師を務めた人物をご紹介させていただきます。
日本で最初の日本人フランス文学講師となった方はこちらです。
辰野隆(たつのゆたか)氏
僕は全然フランス文学の歴史に疎かったので、「えっと…どちら様ですか?」っていう印象だったんですけど、調べてみると色々と面白いことが分かってきました。
まず、この辰野隆さんは、有名な建築家である辰野金吾(たつのきんご)さんの長男とのこと。
辰野金吾さんがどれくらい有名かというと、辰野金吾氏が手掛けた建築を見ると伝わってくると思います。
- 日本銀行本店
- 大阪市中央公会堂
- 東京駅丸の内駅舎
- 国技館(1982年に解体され、現存しない)
などなど…。
いやいや…まさに近代日本を代表する建築家でいらっしゃいますね。
次に、この辰野隆さんは、なんと最初は1908年に東京帝國大學法科大学仏法科に入学し、1913年に卒業されています。
なので、最初はフランス法を勉強されていたんですね!
その後、フランスの文学研究に目覚め、東京帝國大學文学部仏文科に再入学。
1916年に卒業した後、大学院に進学。
1921年に東京帝國大學の助教授になり、2年間のフランス留学を経て、1923年の帰国とともに教授に昇格。
以後は、1948年に退官するまでの間、フランス文学の主任教授を務められたそうです。
教え子の中には、日本のフランス文学研究・文芸評論で活躍した方々がたくさんいらっしゃるとのこと。
辰野隆さんは、まさに日本の「フランス文学研究の父」的な存在なんでしょうね。
日本のフランス語文学研究の発展に寄与しまくった辰野隆さん。
日本人フランコフォンとして感謝と敬意を払いつつ、今回はこちらで筆をおきたいと思います。
À très bientôt
Kei
追伸
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