
こんにちは!
みのりです。
日本はもうすぐ梅雨入りでしょうか?

メルボルンは秋が深まっていって初冬にむかっています。
季節が反対って不思議ですよね~。
一日に四季がある(ぐらい天気がよく変わる)といわれるメルボルンですし、何月が何の季節なのかいまだによくわかりません(笑)
今回のテーマは
「配偶者ビザ取得について」
最初にお断りしておかないければいけないことが。

「私、日本側ですべき準備などについては全くわかりません・・・」
というのも、日本駐在中の夫がフランス本社に戻るということで一緒に渡仏したので、非常にありがたいことに諸々の手続きは夫の会社が全部手配してくれたんですね。
なので、こちらは言われるがままに書類を揃えて提出しただけなので当時の記憶が薄く、かかる時間など詳細不明。

唯一覚えているのが、夫と一緒に一度在日フランス大使館へ出向いたことだけです。
日本からの申請方法については在日フランス大使館のサイトから調べるのがよさそうです。

とまぁ、日本からの申請については大使館に丸投げなんですが、フランスに着いてからの手続き(l’Office Français de l’Immigration et de l’Intégration:フランス政府移民局、通称OFII での手続きやLa formation civique:市民研修)については詳しく分かるので、その点で皆さんのお役に立てたらと思います。
初めての方向けに自己紹介だけさせて下さい。
みのりについて
・大阪出身の日本人女性
・とあるフランス人と和歌山で出会って、東京で結婚。
・渡仏したのち、息子と娘を出産。
・娘が生後二ヶ月の時に夫の仕事のためオーストラリアへ引っ越し
・現在メルボルンにて夫・3歳息子・1歳娘と生活
1. 渡仏後最初の手続きは滞在許可証の申請
11月末に渡仏後、滞在許可証を取得するプロセスが始まりました。

Convocation(召喚状)が届くのでそこに指定されている日時にOFIIへ手続きに行きます。
Boulogne-Billancourt市に住んでいた私には同じ92県にあるMontrougeのオフィスが指定されていました。
建物の入り口でセキュリティの方に召喚状を提示してOKなら入れます。

「とにかく待ち時間が長い」「対応が人や場所によって違う」「職員の態度が酷い」と悪名高いフランスの行政手続きへいざ出陣!!と、かなり気合い入ってましたが、運が良かったのか有名な二時間待ちなんかは経験せずに済みました。
「手続きによって部屋が変わり、待ち順で進んだり、名前を呼ばれて進むこともあります。健康診断では予防接種歴を聞かれるので、事前に確認しておくといいかもしれません。」
最後のほうで「面接」があり、職員の方と一対一で少しだけ会話をする時間がありました。
といっても今後の流れの説明や個人情報の確認程度です。

ここで仏語運用能力を測って、移民局が無料で提供する仏語クラスへ参加する必要があるかどうかを判断していたのかな?
かなり色々忘れてるとはいえ、既に仏語学習経験のある私は、面接官に「必要ないね」と言われて受けることはありませんでした。

英語でしか受け答えできないとA1クラスに強制参加だそうです。
無料仏語クラスはA2かB1レベルまでしかなかったような。
2. ビザ更新手続きは変わることもあるので注意!
同じタイミングで、今後何年ビザを取ることになるかの説明がありました。
ちなみに、
- 初年度は1年ビザ
- 二年目は2年ビザ
- 四年目の更新時に10年ビザと同時に希望すればフランス国籍を取得可能。

ただし、配偶者ビザに限らず、大統領が変わったりするとビザ更新についての情報は結構変わります
2年ごとに更新手続きに手を煩わされるのは避けたいので、なんとしても10年ビザを取得しておきたいところ。

しかし、「5年前に語学学校が発行してくれた修了証で通った!」という人もいれば「パリ市の仏語クラスの修了証を受けてもらえなかった…」という話も聞いたり。
規定に変更があった初年度は「フランスあるある:対応が人や場所によって違う」を体験する人が多い印象です。
私はビザ更新のタイミングにはまだイヤイヤ真っ盛りの3歳息子と生後半年の娘がいる予定でした。
なので、

「このまま試験を受けてもショボい結果しか出なさそう…受験料もったいないからちゃんと勉強したいけど、産後は時間無いしお腹の大きい妊婦が机に向かって勉強したり試験を受けるのもキツイ…どうしよう…」と悩んでいました。
10年以上前に留学する際に受けた TEF:Test d’évaluation de français の証明書しか持っていないので、それでOKの奇跡が起きるかどうか試してみようと思っていたのですが、結局ビザ更新の直前にオーストラリアに引っ越してしまい、古い証明書でも有効なのかは不明です。

規定ラインとして求められる仏語レベルは高くないものの、仕事が忙しかったり小さい子供がいるとまとまった試験勉強時間を確保するのが難しいと思うので、隙間時間で少しでも勉強を継続しておくことや、自主的に能力試験を定期的に受けることが大切だなと思いました。
3. 滞在許可証の次は「市民研修」を受けましょう!~2日目に事件発生~
さて、この日のOFIIでの手続きはこれで終了。
滞在許可証として有効にはなったのですが、今後2年ビザへの更新などのために2日間の「 La formation civique:市民研修」なる講座を受けなくてはいけません。

この講座を受けないままだと次回ビザ更新に支障があるようです
一回8時間で、30人ほどの移民が集められ、仏語で市民の権利や税金、法律、歴史、医療・健康、教育制度などなどについての講義を受けます。
ー市民研修ではなんと昼食が!ー
1日かかるので、昼食は移民局が用意してくれます。

私の時はオリエンタルな感じのサンドイッチと炭酸系缶ジュースでした。
人によっては「不味いから外に食べに行く」という人もいるとか。
個人的には、すごく美味しいわけではないけど、まあこういう時の食事なんてこんなもんでしょって感じです。
ただこれは職員が注文するお店のクオリティに左右されるので、運ですね。

一回目の講座は住んでいた家からバスで10分くらいの場所だったので早起きもしなくていいし、終わったらすぐに帰れるし、たまたま日本人の方が近くにいてお友達になれたし、最後に修了証を渡され(次回ビザ更新まで失くさないでね!とめっちゃ念を押されます)、何の問題もなく終えることができました。
さてさて…

二回目の講座はその数ヶ月後、同じ場所で予定されてたので「場所も流れももうわかってるし余裕☆」と何の心配もせずに時間10分前行くと、建物の前にたくさんの移民。
常に人がいる事務所ではなかったようで、職員がまだ来ないから開いてなかったのでした。
パリ周辺は渋滞もよくあるし、メトロも遅れるのが通常運転なので、まあ仕方ないなとみんな駐車場で待つことに。
しかし、この10分間で受講者がぞくぞくとやってくるのに、職員が現れる気配がありません。

開始時間を10分ほど過ぎたあたりでみんなちょっと「あれ??」となってきて召喚状を確認したり、「間違いなく今日この場所この時間だよね」と隣同士で話したり、「どこに連絡すればいいのかな」と書類を探したり。
そのうちに一人がOFIIに電話をしてくれたところ「今向かっている途中のようです」という回答を得たので、またみんなでひたすら待つことに。
10分待ち…
20分待ち…
30分待ち…

はい、来ません!
またさっきの人が電話してくれたら、驚きの事実が。

今日来る予定だった職員が、今日の講座のこと忘れてて行けないので開講できません。
別日程で受けてください。
後日追ってまた召喚状送ります

「え????????????????」

実は前回の講座でかなり遅刻した人がいて、その時に「大幅な遅刻をすると欠席とみなされるので次回気をつけて!今やってきた人はもう今日は受けられませんので帰しました」とか厳しめなこと言うとったのにあんたら遅刻どころか、30人以上も呼び出した身で忘れるってどないやねん…。

ほんで一回目に電話とった人、絶対ちゃんと確認せんと回答したやろ…いや、常識的に考えてその状況のほうが確率は高いんやけどさあ…私たちの待ち時間無駄になってるやん…?
みんなで「フランスめ…!!!!」と憤慨しながら今日ちゃんと来たことの証明に、ノートに名前と連絡先をズラーっと書いてドアの隙間から滑り込ませておきました。
この待ちぼうけ事件で隣にいたカナダ人の子と仲良くなりお茶に行ったんですが、自然とフランス愚痴大会になりました。

移民同士の絆を深めるためにわざと悪役になってんちゃうかと思うくらいあの日あの瞬間私たちの気持ちは一つだったと思います(笑)
延期された第二回の講座は半年後の11月末になってしまい、妊婦のうちに終わらせたかったのに、まさかの産後けっこうすぐ。
息子は生後一ヶ月半でした。
しかもBoulogneじゃなくてMontrouge。
昼休憩あたりで授乳しとかないと乳腺炎になって後が大変なので、夫に息子を連れてきてもらい、OFII提供の昼食をパスして夫婦でランチ+授乳で切り抜けました。

講座自体は問題なく時間内に終わり、無事修了!
これで次のビザ更新ができるようになりました!
と、ここでお気づきでしょうか。

「11月に渡仏し、翌年の11月に初年度に必要なビザ手続きが完了しているんです。本当ならもう次の更新が終わってなきゃいけない時期・・・」
実は二回目の講座を受ける前に県庁に行き、OFII側の不手際が原因で更新できないことを説明してrécépissé (仮滞在許可証)を発行してもらっていました。
4. 終わりに:ビザ更新手続きは場所によってはネット予約可!
ビザの更新については、更新の通知が送られてくるので、書類を揃えてやはり住んでいる場所の県庁へ(パリ市内の場合は警察庁へ)。
Boulogneにある県庁は、以前は「当日行ってひたすら呼ばれるのを待つ!だいたい半日は潰れる!」というスタイルでしたが、二年ほど前からやっと完全ネット予約制が導入されました。
やはり、予約ができるようになってからは待ち時間がけっこう解消されてると思います。
新型コロナウイルスの影響もあって、今ではどこでも予約必須かも知れませんね。
今回も「みのりの引きが悪い話」になってしまいましたが、ビザ取得・更新については、けっこうみなさん「いやいや、なんでやねん!」とか「腹立つ~」な体験をしてる人が多いです。

私は窓口の人で嫌な人にあたったことはないのですが、相手の国籍によって対応を変える職員もまあまあいてるとか…。
ビザのことを考えると、自由に行き来できるヨーロッパの人たちはものすごく羨ましいし「日本も二重国籍認めてほしいな~」なんて思いますね。
みのり
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