フランス語の前置詞~主要前置詞 à と de の主な使い方を徹底解説~

エリソン君
エリソン君

ねぇ管理人さん!
フランス語にはたくさん前置詞があるじゃない?
正直言って全然覚えきれないし、使い方もよく分からないんだけど、良かったら主要なものだけで構わないから、細かく使い方や意味を解説してくれないかな?

管理人
管理人

なるほど前置詞ねぇ~。

前置詞って本当に難しいよね!

なんと言っても、日本語にはそもそもない概念だからね。

フランス語には多くの前置詞があるのだけど、その中でも一番良く出て来るのが「à」と「de」だからら、今回はこの二つの前置詞に絞って細かく解説していくね!

管理人のプロフィール
  1. 東京生まれ東京育ち、仕事の都合で現在関西在住の37才。
  2. 大学生の頃にパリへの交換留学を経験(約1年間)。
  3. フランス語学習歴は17年以上。
  4. インバウンド業界で9年以上、日々フランス語と英語を使って仕事をしている。
  5. 資格:DELF B2(フランス語)・ TOEIC 825(英語)
  6. アンサンブルアンフランセ公認インフルセンサー
  7. 「フランス語の仕事に就きたい」という人を応援するフランス語キャリアアドバイザー
  8. 記事寄稿歴:雑誌『ふらんす』2023年3月号

1. 前置詞って何?

エリソン君
エリソン君

そもそもさ、「前置詞」ってどんなものなの?

管理人
管理人

前置詞というのは、基本的に名詞、代名詞、あるいは名詞節の「前」「置」かれる「詞(ことば)」で、その名詞と他の語句の関係を示す役割を持っているよ。

上の説明だけだと、いまいち良く分からないだろうから、例文も紹介しておくね。

前置詞の例文①
・『これはエリソン君本です』
解説:「の」が前置詞で、「エリソン君と本の関係」を、つまり「本がエリソン君のものである」ということを示しています。

前置詞の例文②
・『エッフェル塔はパリあります』
解説:「に」が前置詞で、「エッフェル塔とパリの関係」を、つまり「エッフェル塔がパリにある」ということを示しています。

1-1. 前置詞が置かれる場所

前置詞は、それが修飾する名詞の直前に置かれます。

エリソン君
エリソン君

この前置詞が修飾する名詞は人、物、場所、時間など、様々なものを指すことができるんだって!

1-2. 前置詞の役割

前置詞の主な役割
文中の名詞や代名詞が他の語句とどのような関係にあるかを明示すること

エリソン君
エリソン君

これはさっきも出てきたね!

ちなみに、前置詞は位置、方向、時間、目的など、色々な関係性を示すことができるんだよ。

2. 代表的なフランス語の前置詞一覧

今回のブログでは前置詞「à」と「de」に焦点を当てますが、この2つを細かく見ていく前に、これら以外にも良く使う前置詞を表にまとめて、「場所・時間・関係」の3つに分類してみました。

場所時間関係
surスュール
~の上に
avantアヴァン
~の前に
avecアヴェック
~と一緒に
sous
~の下に
aprèsアプレ
~の後で
sansサン
~なしに
devantドゥヴァン
~の前に
il y aイリア
~前に
contreコントル
~に反して
derrièreデリエール
~の後ろに
dansダン
~後に
parパル
~によって
entreアントル
~の間に
pendantパンダン
~の間
pourプール
~のために
parmiパルミ
~の間に
depuisデュピュイ
~以来
commeコム
~として
~のように
dansダン
~の中に
管理人
管理人

「げげ!めちゃくちゃ多いじゃん!」って思いがちですが、全然大丈夫です!

出てきた時にその都度調べて、気長にやっていくうちにいつの間にか覚えてしまいます。

3. 前置詞 à について

いよいよ、本題である頻出前置詞の à について解説に入ります。

管理人
管理人

今回紹介するのは代表的な9つの用法についてです。

「いやいや、一つの前置詞に意味が9個もあるとかヤバいでしょ!?」っとなるかと思いますが、一気に覚える必要はありません。

今の段階では、「こんな意味もあるんだな」くらいに流してもらって、今後ゆっくり時間をかけて覚えていってもらえればと思います。

ちなみに、前置詞 à には今回説明する9つ以外にも意味があります。

ですが、あまり使われなかったり、今回紹介する意味を学ぶことで類推できるようになるものもあるので、ここではあえて紹介しません。

まずは、今回紹介する9つの意味を気長に覚えて行ってください。

3-1. 位置を表す à

まず最初に紹介するのは、「~に」など、場所や位置を表す à です。

例文:位置を表す à

Jeジュ suisスイ à Parisパリ.
訳:私はパリいます。

3-2. 所有を表す à

「○○の」と言う形で、所有を表すこともできます。

例文:所有を表す à

C’est à moiセタムワ.

訳:それは私ものです。

3-3. 時間を表す à

「~時に」と、時間を表す時にも使います。

例文:時間を表す à

Jeジュ vaisヴェ à l’écoleレコール à huit heuresユイトゥール.
訳:私は8時学校に行きます。

エリソン君
エリソン君

ちなみに、Je vais à l’écoleà は、後述する方角を示す à になるよ。

3-4. 価格を表す à

「~円の」・「~ユーロの」というように、価格を表すこともできます。

例文:価格を表す à

Ce sacサック est àエタ 120 eurosソンヴァントゥーロ.
訳:これは120€カバンです。

3-5. 対象を表す à

「~に(話かける)」など、対象を示す時にも使われます。

例文:対象を表す à

Jeジュ parleパルル à Keiケイ.
訳:私はケイ話します。

3-6. 方向を表す à

「~に(行く)」など、方角・方向を示す時にも使われます。

例文:方角を表す à

Jeジュ vaisヴェ à l’écoleレコール.
訳:私は学校行きます。

3-7. 用途を表す à

「~用の」・「~のための」など、用途を示す時にも使われます。

例文:用途を表す à

C’est uneセチュヌ tasseタス à caféカフェ.
訳:これはコーヒー用のカップです。

3-8. 様式を表す à

「~式の」・「~風の」など、様式やスタイルを示す時にも使われます。

例文:様式を表す à

C’est unセタン jardinジャルダン à la françaiseフランセーズ
訳:これはフランス式の庭園です。

管理人
管理人

実はこの「様式を表す à」は、à la façonファソン/manièreマニエール が省略された形となっており、必ず 「à la + 形容詞(女性形)あるいは人名」という形を取ります。

3-9. 風味を表す à

「~味の」・「~風味の」など、味や風味を示す時にも使われます。

例文:風味を表す à

Jeジュ voudraisヴドレ uneユヌ glaceグラス à la vennileヴァニーユ, s’ilスィル vous plaîtプレ ?
訳:バニラ(味の)アイスを一ついただけませんか?

4. 前置詞 de について

次に、重要前置詞 de の主な用法についてご紹介します。

エリソン君
エリソン君

この前置詞 de も、主な使い方だけで、6つもあるよ!

でも、前置詞 à と一緒で、いきなり6つも一機に覚えようとしなくても大丈夫。

これからフランス語の勉強をする中で、何度も何度も同じ用法に出会うと思うから、その中でゆっくり・じっくりと覚えていってね。

前置詞 à と同様に、前置詞 de にも、今回説明する6つ以外にも色々な用法があります。

ですが、いきなり全ての意味を覚えようとしても、頭がパンクしてしまうと思うので、まずは基本的な6つの用法を先に覚えてもらえれば幸いです。

4-1. 場所の起点を表す de

「○○からやってきました」、「○○から出発します」などのように、

場所の起点を表すことができます。

場所の起点・出発点を表す de

Jeジュ viensヴィアン deドゥ Kyotoキョウト.
訳: 私は京都から来ました。
※「私は京都出身です」と言う意味でも使用できます。

4-2. 所有を表す de

「これはあの人の本です」というように、

所有関係を表す場合にも使います。

所有を表す de

C’est le livreリーヴル deドゥ Paulポール.

訳: これはポール本です。

4-3. 金額を表す de

「○○円の靴」・「○○円の請求書」など、

金額を表す時にも使用します。

金額を表す de

C’est uneセチュヌ factureファクチュール deドゥ 1アン millionミリオン yensイェン.

訳: これは100万円の請求書です。

管理人
管理人

前の章で「価格を表す à 」を紹介しました。

この前置詞 à と前置詞 de の違いは、以下の通りです。

価格を表す à
「主に商品」について使用され、「○○円と交換に購入することができる」というニュアンスがあります。

金額を表す de

今回例文で取り上げた「○○円という金額を示す請求書」「10万円の(価値がある)テーブル」など、そのものが示す価値や金額を表す際に使用されます。

4-4. 材料・原料を表す de

「陶器のカップ」・「ガラスの靴」など、

材料・原料を表す時に使用します。

材料・原料を表す de

C’est uneセチュヌ robeローブ deドゥ soieソワ.

訳: これは絹のドレスです。

4-5. 期間・時間の起点を表す de

「○○時から始める」「10月から」など、

期間・時間を表す時にも使用します。

期間・時間の起点を表す de

Jeジュ travailleトラヴァイユ duデュ matinマタン au soirソワール.
訳:私は朝から晩まで働きます。

エリソン君
エリソン君

ちなみに、「晩まで」と言う意味の au soir には、実は前置詞 àが使用されているよ。
à + le soir = au soir と言う形になっているんだ。
この à は「期間・時間の終着」を表らしているよ。

4-6. 不定詞の前に置かれる de

de は頻繁に、不定詞(動詞の原形)の前に置かれます。

不定詞の前に置かれる de

J’aiジェ besoinブゾワン deドゥ dormirドルミール.
訳:私には睡眠が必要だ。

まとめ~焦らず、ゆっくりと覚えて行きましょう~

今回はフランス語の主要前置詞である à と de の主な使い方をご紹介しました。

たくさんの用法が出てきて、もう既にお腹一杯の人もいるかもしれませんが、どれも大切なものばかり。

一度に全てを覚えてようと思うと嫌になってしまいますし、そもそも覚えてること自体がものすごく大変です。

主要な使い方になるので、これからフランス語の勉強続けていく中で、今回ご紹介した用法には何度も出くわすと思います。

その時に、一つ一つ、ゆっくりと覚えて行けばいいものなので、とにかく焦らず、じっくりと取り組んでください。

管理人
管理人

ちなみに管理人はとにかくよく忘れる人間ですので、「覚えては忘れ、覚えては忘れ」を繰り返しています。

それでも、日々フランス語を使って働けていますので、どうかご心配なく!

À très bientôt
Kei

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