【フランス語人材の就職】フランス語ができると就職に有利って本当?

こんにちは!
フランスまとめサイト管理人の伊藤圭です。

僕が大学生の頃、よくこんな言葉を耳にしました。

どうやら、フランス語ができると就職に有利らしい…

一体どこから、どうやってこんな「ふわっ」とした噂話が湧いて来たのか、全く分かりません。
ただ、こんな内容の話が耳に入ってきたことだけは、よく覚えています。

もしかしたら、この手の話は仏文科の学生さんや、フランス語学科、そしてフランス語を第二外国語などで選択されている方は関心があるんじゃないかなと思います。

というわけで、「実際にフランス語人材として転職活動を経験し、フランス語を使って仕事をしている管理人」が、この噂の真偽のほどをお話しさせていただきます。

管理人
管理人

ちなみにいきなりですが、僕の結論は以下の通り。


  1. 業界によってはフランス語ができると有利に働くことがある。
  2. 上記の場合でも英語ができないと難しい
  3. フランス語学習を通じて培った能力は色々な業界でアピールでき

初めての人向けに自己紹介。

管理人のプロフィール
  1. 東京生まれ東京育ち、仕事の都合で現在関西在住の36才。
  2. 大学生の頃にパリへの交換留学を経験(約1年間)。
  3. インバウンド業界で8年以上、日々フランス語と英語を使って仕事をしている。
  4. DELF B2(フランス語)・ TOEIC 825(英語)
  5. アンサンブルアンフランセ公認インフルセンサー
  6. 「フランス語の仕事に就きたい」という人を応援するフランス語キャリアアドバイザー

1. フランス語が無条件に就職に有利に働くことはない

フランス語ができれば、就職に有利になることはあります!
ただ、フランス語ができるからといって、全ての場合において無条件に有利に事が運ぶかと言えば、そんなことはありません。

フランス語が就職に有利に運ぶ時の条件は以下です。

その業界や企業で、フランス語を使って仕事をすることが求められる場合がある時

つまり、フランス語を使うことが仕事で求められる業界や企業に就職する際は、「フランス語=業務上必要な特殊技能」となるので、就職時に評価されます。

ただ、特にフランス語を業務上使用する機会がない業界や企業では、「へー!フランス語出来るんだー!すごいねー!」くらいのリップサービスだけで、就職に有利に作用することはないと思います。

管理人
管理人

すごく冷たい言い方をすると、フランス語を使用する機会のない業界や企業では、フランス語は業務上必要がない技能なので、フランス語が出来ようが出来まいが一緒です。
※当然、フランス語を習得するにあたって頑張ったことなど、その人の特性に関する部分はちゃんと評価してもらえます。

2. フランス語ができると就職時に有利に働く業界・企業

フランス語ができると就職時に有利に働く業界・企業は、上記の話に則していえば、フランス語が業務上必要となる場合がある業界・企業です。

具体的には、以下の通りです。

  1. 観光業界(旅行会社、ホテル、レストラン等)
  2. 商社(ワインの輸入業者など)
  3. 国際協力業界(フランス語圏のアフリカの開発事業など)

管理人
管理人

上記の業界であれば、業務上フランス語を使う機会がありますから、「ビジネスレベルのフランス語能力」があれば、就職時に有利に働くことはあると思います。
※フランス語を使うチャンスがある業界について詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみて下さい。

3. 基本的に英語ができることが条件

観光業界や商社、そして国際協力業界では、フランス語ができると就職に有利に働くことがあるとお伝えしました。

ただ、それには条件があります。

英語ができることが必須です!

フランス専門の業界・企業を除いて、我々のフランス語は、英語ができて、初めて評価されます!

そして、フランス専門の業界・企業というのはめっっっっっっっちゃくちゃ数が少ないです。

なので、基本的には英語ができて、やっとフランス語は我々の武器になると思っていた方が良いです。

というのも、上記の業界でもっとも必要とされる言語は、英語だからです。

こういう状況なので、「英語はできないがフランスはできる人材」は、「英語ができる人材」より、評価されにくい傾向があります。

これは、ホテルの仕事を思い浮かべてみるとイメージが湧くと思います。

とあるホテルにフロント担当者として勤務しているシーンを想像してください。

そのホテルは、毎日100人くらい外国のお客様の宿泊があります。

100人のお客様に中で、フランス人は5人くらいです。
あとの95人は、アメリカ、イギリス、イタリア、中国、韓国、インドネシア、ブラジルなど、フランス語圏以外の国のお客様となります。

私はフランス語ができるので、5人のフランス人のお客様とはフランス語で流暢にやり取りができます。

ですが、英語は苦手なので、95人のお客様とは、片言の英語で何とか対応している状況です。

管理人
管理人

はい!

イメージ終了です!

上記の例でなんとなく想像できたと思いますが、ホテルで海外の方と接する場合、大体が英語でのやり取りになります。

つまり、「英語での取引による売上高の方が多い」

なので、英語ができないと、「売上の主要な部分を占める英語での取引ができない」ということになり、「主要な業務において対応ができない人材」となってしまいます。

ただ、英語とフランス語ができれば、

「主要な業務」に加えて、「特殊業務(フランス語対応)」もできる!

ということになります。

この場合は英語人材よりもプラスアルファがありますから、我々のフランス語の部分がより評価されることになります。

管理人
管理人

この構図を理解して、フランス語を武器にしたいと思うなら、「業務で使用できる程度の英語力」も持ち合わせる必要があります。

4. フランス語学習を通じて培った能力は様々な場所でアピールできる!

「フランス語能力」に関しては、業界や企業によって評価が分かれます。

また、「フランス語能力」をアピールする場合は、相応の英語力も必要になってくるでしょう。

私は業界のことなんてまだ分からないし、英語も嫌いじゃないけど、そこそこです。

こんな私は、フランス語の勉強を頑張っても無駄なんでしょうか?

フランス語はすごく好きだから、ちょっとショックです…。

管理人
管理人

いやいや、無駄だなんてとんでもない!

フランス語学習を頑張ることは、寧ろプラスしかありませんよ!

フランス語の能力そのものが評価されるかは、これまでご紹介した条件が関係してくると思います。

でも、フランス語学習を通じて得たものは、色々な業界や企業でアピールができます!

例えば、

【多忙な中でもスケジュールを管理し、確実に業務を進めていくことができます】

私は大学に入学以来、フランス語を毎日欠かさずに30分間以上学習しており、今日までにこの学習を3年間以上継続しています。大学の授業の他にアルバイトやサークルもある中、学習時間を確保するために、一日の内に必ずフランス語学習に充てる時間を設けると同時に、電車での移動時などの隙間時間も上手く活用致しました。

御社(ここでは旅行会社を想定)での手配業務は、様々な案件の手配を同時にこなしていく必要があると、先輩社員の○○様よりお伺いしました。

私は、多忙な中でも一日のスケジュールを上手く段取りし、隙間時間も有効に使いながら、確実にタスクをこなしていくことができます。
私の強みを生かせる手配業務を通じて、必ずや御社に貢献してみせます!

ってな感じで、「フランス語学習を多忙な中続けた経験」を通じて、「私はスケジュール管理に長けており、様々な業務を同時並行で進めていく手配業務において貢献できます!」という自己PRを作成してみました。

何かを頑張った経験は、必ず色々なところで「強み」としてPRすることができます!

これは、フランス語学習も同様です。

「将来仕事でもフランス語を使いたいかどうか分からないけど、とりあえず今はフランス語の勉強はとても楽しいし、一生懸命続けてみたい!」という想いをお持ちの方は、是非とも一生懸命続けて下さい。

大切なことなのでもう一度言いますが、

何かを頑張った経験は、必ず色々なところで「強み」としてPRすることができます!

まとめ:フランス語能力そのものが評価されるかは条件付き、でも…

フランス語能力そのものを就職で有利に働かせるためには、フランス語が業務上必要とされる業界や企業をきちんと選び、且つビジネスで通じる英語力とフランス語力を身につけるなど、いくつかの条件が発生します。

ただし、フランス語学習を通じて培った能力や頑張ったことは、様々な場所でアピールすることができます。

なので、今はまだフランス語を仕事で使いたいかどうかわからなくても、「フランス語の勉強は楽しいので、一生懸命取り組みたい!」という想いをお持ちなら、是非とも取り組んでいただきたいです!

ちなみに、フランス語能力そのものが就職で有利に働く時の条件って、フランス語が使える仕事を狙うときの条件と同じなんです。

「一生懸命フランス語を勉強する中で、フランス語を仕事でも使いたいと思うようになった!」という方は、英語も勉強も一生懸命頑張って頂き、是非とも「フランス語が有利に働く業界・企業」を狙ってみて下さい。

また、「フランス語を一生懸命勉強してみて、仕事でも使いたいとは思わないけど、フランス語は好きだから趣味で続けていきたい」という方は、「フランス語能力自体」をアピールするのではなく、「フランス語の学習を通じて培った自分の強み」を会社にアピールすればよいと思います。

最後にもう一度。

何かを頑張った経験は、必ず色々なところで「強み」としてPRすることができます!

今回の記事が、皆さんのお役に立てば幸いです。

À très bientôt
Kei

追伸
記事の感想・質問など、なんでもコメント欄に書いてくださいね!
基本的に頂いたコメントには全てご返信させていただきます!

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