こんにちは!
フランスまとめサイト管理人の伊藤圭です。
すごく残念なことなんだけど、僕の友達が新卒採用でフランス語の仕事に就こうと思って頑張っているんだけど、すっごく苦戦していて、正直なところ「フランス語の仕事に就くのは難しそう」な状態なんだって…。
万が一、フランス語の仕事に就けなかったとして、どうすれば良いのかな?
このまま就職するべきなのかな?
あるいは、留年してもう一度来年チャレンジしてみるべきなのかな?
なるほどね…。
その時々の状況で異なるとは思うけど、僕は「たとえフランス語が使えなくても、現時点で自分が興味のある仕事に就く」ことをおすすめしているよ。
正直、僕も似たような状況だったのだけど、上記の選択をして、結果巡り巡ってフランス語の仕事に就くことが出来たんだ。
結果的には「最初に就職して、すっごく良かったな!」って思っていて、「最初の就職したからこそ、今の仕事に出会うことができた」とも思っているよ。
今日はそのことについて一緒に見てみようか。
本題に入る前に自己紹介。
1. フランス語の仕事には新卒よりも転職の方が入りやすい
管理人は新卒よりも転職の方がフランス語の仕事を見つけやすいと思っています。
細かい理由は以下の記事に書いてあるので省略しますが、主な理由は3つです。
- 全方位タイプの企業は、新卒では「フランス特化型人材」を採用しない傾向にある。
- フランス特化型タイプの企業はそもそもあまり新卒採用をしない。
- どちらのタイプの企業も「中途採用」に力を入れている。
なので、管理人としては新卒採用で「フランス語を使う仕事に就く」のは奇跡に近いくらい稀で、基本的に「フランス語人材の求人は中途採用向けのものが多い」と考えています。
転職者向けの求人の方が多いなら、新卒採用よりも中途採用の方が断然チャンスがあるかもしれないね!
2. 就職した時のメリット~2つ理由から転職しやすくなる~
ここでは、「就職した時のメリットを2つ」ご紹介させていただきます。
「働くことで結果的にフランス語の仕事に近づくことができる」というお話だよ。
ここに紹介されていること以外にも、「お金が手に入る」、「新しい出会いがある」、「自分が本当に好きなこと・苦手なこと等に気が付くことができる」など、色々なメリットがあるよ!
2-1. 「社会」や「会社」の仕組みを理解できる
- 自分の会社は所属している業界のどの立ち位置にいるのか
例:販売なのか、仲介なのか、製造なのか - 業界のそれぞれの立場(例:販売・仲介・製造)は何をやっているのか
- 会社組織は色々な部署で成り立っている
- お給料をもらうにあたって、様々な税金(所得税・住民税など)を支払っている
などなど、会社という組織で仕事をすることで、「社会」や「会社」の様々な仕組みを理解することができます。
自社の業界の立ち位置や、業界のそれぞれの立場がやっていることを知るだけでも、「立場に応じてどのような仕事が発生して、どのような能力が求められるのか」を理解することができるので、仮に次に同じ業界に転職するとしたら、そのままその知識を活かすことができます。
なんだか視野も広くなりそうだよね!
新卒の時は「自分にはこの仕事しかない!」って思っていたとしても、実際に働いて色々と経験を積んだら、別の道が見えてくるかもしれないよね。
2-2. 転職するために必要な実務経験や実績が手に入る
フランス語だろうと、英語だろうと、仕事をする上で絶対に必要なことがあります。
それは、実務に関する知識と経験です!
例えば、とある商品を企画する時に必要なことは、以下の作業です。
商品企画時に必要な作業
- 現在の流行の調査
- ターゲット選定
- ターゲットの嗜好分析
- 他社商品分析
- 自社の技術力・製造設備の分析
- 相場分析及び商品価格設定
- 販売方法・プロモーション方法の決定
- 商品製造から発送
などなど、必要な作業は挙げきれないですね。
フランス語や英語で仕事をする際は、上記のことをフランス語と英語で行うだけです。
逆に言うと、「いくらフランス語と英語が堪能」でも、上記の商品企画に関する知識と経験がないと、商品企画という仕事はできないわけです。
フランス語や英語といった言語は、コミュニケーションのツールです。
「話す側に伝えたい・伝えるべき意見」がないと、折角言葉が話せても宝の持ち腐れになってしまいます。
たとえ日本語の仕事であっても、その仕事を通じて得た「実務に関する知識と経験」は、フランス語を使って仕事をする際も必ず生きています。
社会や会社の仕組みを理解することに加えて、仕事を通じて「実務に関する知識と経験を得ること」も、フランス語の仕事に転職する際にとっても役に立つということだね!
3. 就職した時のデメリット
就職した時のメリットもあれば、当然デメリットもあります。
というわけで、ここではデメリットも合わせて確認してみましょう。
3-1. 仕事へのやる気が出ないかもしれない
そもそも、「フランス語の仕事」という一番やりたい仕事に就けていないわけなので、万が一就職したとしても、その仕事に対してモチベーションが湧いてこない可能性があります。
管理人も最初の仕事を辞める直前はこんな感じでした。
この状況は精神的にかなりしんどいです。
確かに、この状態はとっても辛そうだね。
3-2. そもそもこの後転職でフランス語の仕事が見つかる保証はない
仮に「その時点で最も興味のある仕事に就いた」として、その後転職で「フランス語を使う仕事に就ける」という保証はありません。
だからと言って、仕事をしなければ「転職時に必要となる実務経験と知識が身につかない」わけです。
こればっかりは「フランス語の仕事を必ず見つける!」と自分を信じて、就職をした方が良いかなぁと管理人としては思います。
ただ、だからと言って無理に続けて体や心を壊してしまうのは絶対にダメです!
本当にしんどかったら、迷わず仕事を辞めて、実家などに帰ってしばらくゆっくり休みましょう!
4. 管理人の体験談~新卒から今の仕事を見つけるまで~
ここでは、管理人の体験談をシェアさせて頂きます。
管理人がどういう就活を経験し、どんな経歴を経て現職に至ったのかをお話しますね!
4-1. 最初の就職先はフランス語どころか英語とも無縁の中小企業
最初は「日本国内の企業に対して、企業情報の保護などの教育ツールを販売する」というめっちゃくちゃマニアックな業界で働いていました。
ちなみに管理人はここでは法人営業を担当。
フランス語どころか、英語も使わない完全にドメスティックな企業でしたし、営業は基本飛び込み営業なので中々新規の受注が出来ず本当にしんどかったです…。
ただ、自分に失うものが何もない新入社員の時に、ある意味「世間の厳しさ」を知って、ここでもみくちゃにされたことは、今となってはすごく良い経験でした。
ちなみに、新卒時の就活ではエントリーシートも含めると100社以上の企業に落ちてしまいました。
この時に「これでもか!!!」というほどたくさんの失敗をしたので、その失敗を活かして転職に臨むことができましたし、なによりもブログでこうして体験談を語ることが出来るようになりました。
ちなみに余談ですが、管理人は飛び込み営業中に2回くらい自分の名刺を目の前で破り捨てられたことがあります(笑)
辞めていった代々の先輩たちが出禁をくらっていた会社に、その経緯を知らずに飛び込んだらこんな目に会いました(笑)
あの当時は本当に笑えませんでしたが、今となってはこれも良い話の種ですね!
4-2. 国際協力NPOでパート、図書館でアルバイトをしながら転職活動
「やっぱり3年は頑張らないとダメだよな!」と思って迎えた、忘れもしない1年目の3月。
まさかの給与遅延が発生しました。
これを機に最初の会社を1年で退職し、フィリピンとネパールで農業技術支援を行っていた国際協力NPO法人にパート職員として勤務することになりました。
※この仕事で、ほんのちょっとですが英語で仕事をする機会を得ることが出来ました。
確か管理人さんは、大学院生の時にずっとこのNPO法人でインターンシップをしていたんだよね?
そうそう!
それで、僕が退職したことを知った当時の上司が、「それなら期間限定でパート職員を募集するから、うちでパートをしながら転職活動したら?」という形で、声をかけてくれたんだよ。
このNPO法人では、国際協力プロジェクトの日本事務局員というポジションで、活動を知ってもらうためのセミナーを実施したり、ニュースレターを発行したりなど、広報に関する仕事を主にしていました。
このパートは週に3日間しか勤務が無く、この仕事だけでは食べていけなかったので、他に週2~3日で図書館で音声ガイドをお渡しするアルバイトをしていました。
今思えば、ちょっと「明日が見えないな…」って感じはしていましたね。
4-3. 「フランス語人材求む!」という求人広告を見て、現職へ転職
パートとアルバイトに勤しむ一方、毎日以下の記事で紹介している4つのサイトを使ってフランス語の仕事を探していました。
当時の転職の軸はたった一つ。
フランス語を使える仕事!
アルバイト・正社員などの雇用形態や勤務地、業界や会社の規模を問わず、とにかく「フランス語を使える仕事」を毎日毎日探しました。
でも、中々フランス語の仕事は見つかりませんでした。
時期やタイミングにも寄るけれど、やっぱりそれくらい簡単には見つからないものなんだなと思います。
というわけで…
忍耐力は本当に重要です!
最終的には、「天職市場」という求人サイトで今の仕事を見つけました。
「フランス語人材求む!」という求人の見出しは、今でも鮮明に覚えています。
なんというか、この求人を見つけた時は本当に嬉しかったです。
長い長い、どこに出口があるか分からないトンネルで、やっと見つかった出口の様に思えました。
4-4. ぶっちゃけ何が転職時に役に立ったのか?
管理人は新卒を入社した企業を1年で辞め、その後パートをしながら現職に転職したわけですが、転職まではパートも含めて1年6ヵ月しか働いていませんでした。
そんなたったの1年6ヵ月しか仕事に就いていなかった自分が、転職するにあたって何が一番に役に立ったのか?
それは、
実際に「会社で働いた」という経験でした!
たったの1年6ヵ月と言えでも、去れど1年6ヵ月でもあります。
これまでずっと学生をやってきて、アルバイト以外に働いた経験なんてないわけです。
なので、正直「就活」と言われても、「なんか皆やってるから、自分もやっている」とか、「とりあえずやらないと働けないからやっている」という感じで、「働く」ということを自分事として真剣にとらえられていませんでした。
それが、たったの1年6ヵ月ですが、実際に仕事をして見て「働く」という行為が一気に自分事に変わりました。
働くことで視野が広がり、新卒の時には見向きもしなかった業界に面白さを感じました。
実際に働いたことで「営業ってどんな能力が求められるのか」ということが分かり、「次転職でアピールするとしたら、こういうことをアピールしよう」というアイデアも湧きました。
そして何よりも、
「自分の興味のない分野で仕事をするって、精神的に本当にしんどい」ってことが分かりました。
1年6ヵ月間仕事をした管理人は、もう学生の頃の管理人は全くの別人になっていました。
「働くとはどういうことなのか」ということを、体験をもって理解した。
もう二度と「興味のない分野の仕事」には就きたくない。
仕事を探すときは業界から企業分析から先輩訪問まで、もっときっちりやって、受ける前に仕事の内容をきちんと想像できるようになっておこう!
そんな想いと覚悟を持って転職活動に臨んだので、「フランス語の仕事を探す」ことには苦労しましたが、今の仕事を見つけてからはトントン拍子で採用まで行きました。
たとえどんなに短期間でも、「一度企業で仕事をした」のと「していない」のでは本当に大違い!
仕事をしてから見えてくる景色は本当に異なるので、管理人としては「万が一、新卒の時にフランス語の仕事に就けなかったとしても、その時点で最も興味のある分野で就職をしてみる」ことをおすすめしています。
まとめ~一度働くと見えてくる景色がガラッと変わる~
今回はこんなお話をしました。
- フランス語の仕事は新卒よりも転職の方がチャンスがある。
- 就職することで視野が広がり、転職に必要な実務経験や知識を得ることができる。
- ただ、就職してもモチベーションが上がらないことがあるし、そもそも転職でフランス語の仕事に就ける保証はない。
- でも、管理人は一度働いたことで景色がガラッと変わり、その後は「仕事」を本当に自分事としてとらえられたがゆえに、転職活動で本当に自分が就きたいと思う仕事に就くことができた。
今回このお話を聞いても、正直まだ迷いが晴れないということもあると思います。
フランスまとめサイトは「無料フランス語キャリア相談」も実施しておりますので、「ブログを読んで管理人の言いたいことは分かったけど、でもやっぱりまだ迷いがある」という方や、「そもそもフランス語人材のキャリアについて質問がある」という方は、お気軽に管理人までメッセージを頂ければ幸いです。
皆さんの未来が素晴らしいものになることを祈っております。
À très bientôt
Kei
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