フランスまとめサイトのフランス語文法解説コーナー~第36回:半過去~

フランス語文法

こちらのコーナーでは、「サッ!」と気になる文法事項を確認できることを目指しています。

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管理人のプロフィール
  1. 東京生まれ東京育ち、仕事の都合で現在関西在住の36才。
  2. 大学生の頃にパリへの交換留学を経験(約1年間)。
  3. インバウンド業界で8年以上、日々フランス語と英語を使って仕事をしている。
  4. DELF B2(フランス語)・ TOEIC 825(英語)
  5. アンサンブルアンフランセ公認インフルセンサー
  6. 「フランス語の仕事に就きたい」という人を応援するフランス語キャリアアドバイザー

1. 半過去とは

今回は「半過去」を扱います。

ちなみに、フランス語で「半過去」は imparfaitアンパルフェ と書きます。

これを直訳するなら、「不完全な」とか「未完の」という意味になります。

日本語では正式「半過去」と呼ぶので、半過去で覚えて頂きたいです。

が、この「半過去」の性質を端的に表しているのがフランス語の imparfait なので、こちらも頭の片隅に入れておくようにしてください。

半過去は以下の2つの表現で用いられます。

  1. 過去の継続している行為・状態(「〜していた」・「〜だった」)
  2. 過去の習慣(「〜したものだった」)

「過去の継続している状態・行為」は、「過去のその時点で終わっていない(継続している)行為・状態」を表します。
※そして、その状態・行為は今も継続しているのか、それとも終わっているのか分からない。

例:私が家に帰った時、妻はテレビを見ていた。
「テレビを見ていた」という過去の状態を表しており、その時点では「テレビを見終えていない(例:「ちょうどテレビを見終えて、料理をし始めた」というわけではなく、帰宅時点ではずっとテレビを見ていた)」が、今現在もテレビを見ているかどうかは分からない。

「過去の習慣」は、「過去のその時点で継続している行為・状態」であり、現在は既に完了・終了している可能性が高い行為・状態となります。

例:私が子どもの頃は、毎週日曜日になると教会に行ったものだった。
→主語が子どもの頃という過去の時点において、「毎週日曜日は教会に行っていた」という習慣を表している。今現在も教会に行っているか否かは不明だが、現在は行っていない可能性が高い。

2. 半過去の活用

まず半過去の語幹は以下となります。

一人称単数-ais一人称複数-ions
二人称単数-ais二人称複数-iez
三人称単数-ait三人称複数-aient

語幹は、nous の現在形語幹を使用します。

-er動詞の例:chanterシャンテ (~を歌う)
Nousの現在形:chantons
※赤字部分が語幹

一人称単数Je chantaisシャンテ一人称複数Nous chantionsシャンティオン
二人称単数Tu chantaisシャンテ二人称複数Vous chantiezシャンティエ
三人称単数Il/elle/on chantaitシャンテ三人称複数Ils/Elles chantaientシャンテ

-ir動詞の例:finirフィニール(~を終わらせる)
Nousの現在形:finissons
※赤字部分が語幹

一人称単数Je finissais一人称複数Nousfinissions
二人称単数 Tu finissais二人称複数Vous finissiez
三人称単数Il/Elle/Onfinissait三人称複数Ils/Ellesfinissaient

-re動詞の例:prendreプランドル(~を取る)
Nousの現在形:prennons
※赤字部分が語幹

一人称単数Je prenais一人称複数Nousprenions
二人称単数 Tu prenais二人称複数Vous preniez
三人称単数Il/Elle/Onprenait三人称複数Ils/Ellesprenaient

-oir動詞の例:devoirドゥヴォワール(~する必要がある)
Nousの現在形:devons
※赤字部分が語幹

一人称単数Je devais一人称複数Nousdevions
二人称単数 Tu devais二人称複数Vous deviez
三人称単数Il/Elle/Ondevait三人称複数Ils/Ellesdevaient

例外的な語幹:être(~である)※英語のbe動詞

一人称単数J’étais一人称複数Nous étions
二人称単数 Tu étais二人称複数Vous étiez
三人称単数Il/Elle/Onétait三人称複数Ils/Elles étaient

例外的な語幹となるのは être だけです。

3. 半過去の使い方

以下の2つのパターンの例をそれぞれ見てましょう。

  1. 過去の継続している行為・状態(「〜していた」・「〜だった」)
  2. 過去の習慣(「〜したものだった」)
1. 過去の継続している行為・状態

例文①
Il y a 10 ans, il habitait à Paris.
意味:10年前、彼はパリに住んでいた。

例文②
Quand Kei est rentré chez lui, sa femme téléphonait à son amie.
意味:ケイが家に帰った時、彼の奥さんは友達と電話をしていた。

複合過去と半過去の用法の違い
例文②をご覧ください。
青文字が複合過去、赤文字が半過去です。
複合過去は過去の一点を指し、半過去は過去に継続していた行為・状態を表します。

つまり、以下の整理をすることができます。

「帰った(複合過去)」=その瞬間、ある一時
(家の扉を開けたその瞬間)


・「電話をしていた(半過去)」=継続していた行為
(ケイが家の扉を開ける前から電話をしており、ケイが家の扉を開けて、「ただいまー!」と部屋の中に入ってきた時もまだ電話をしていた)

2. 過去の継続している行為・状態

例文①
Dans son enfance, elle allait à l’église tous les dimanches.
意味:彼女が子どもだったころは、毎週日曜日になると教会に行ったものだった。

例文②
Tous les mardis soir, j’appelais ma famille.
意味:毎週火曜日の夜は、家族に電話をしたものだった。

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